2010年01月20日

「高コスト体質」脱却戦略 日本航空はスカイマークに学べ(J-CASTニュース)

 日本航空(JAL)の経営破たんばかりがクローズアップされがちな国内の航空業界だが、実は新興航空会社が意外な頑張りを見せている。特に1998年に参入したスカイマークは、業界内の需要が落ち込むなか、年末年始には大手2社とは違って乗客数を伸ばしており、2009年秋には、業績予想を上方修正すらしている。好調の理由はどこになるのか。

 08年頃に深刻化した原油価格の高騰が一段落し、燃油サーチャージも一時的に廃止されるなど、航空業界を取り巻く環境は「雪解け」にも見える。

■きめ細かく料金設定し、割安感が支持された

 ただし、この年末年始を見る限り、大手2社は苦戦している様子だ。両社の09年12月25日〜10年1月5日の国内線の利用実績は、日本航空(JAL)が前年同期比7.0%減の132万7578人、全日空(ANA)が同5.4%減の134万5349人。両社は伸び悩みの理由を「大雪・強風などで欠航が相次いだ」などと分析している。

 ところが、新興航空会社の中では比較的「古株」のスカイマークは対照的で、7.2%増の11万7951人。かなり好調な様子だ。「大雪・強風」という悪条件はスカイマークにも共通しているはずだが、スカイマークの営業推進部・広報担当は

  「機材が(定員が少ない)ボーイング737-800型機になり、提供座席数は減っています。ですが、08年には乗員の(病気で退職して欠員が発生した)問題で欠航便があったのですが、09年は正常に運航できた分、乗客数も伸びたのでは。それに、割引運賃を細かく設定したことが支持されたのではないでしょうか。特にご家族連れは、搭乗日直前まで、数百円単位で(運賃を)細かくチェックしておられます」

 と話し、(1)08年とは違ってトラブルがなかった(2)きめ細かく料金を設定し、割安感が支持された、という2点を好調の理由として挙げている。

 年末年始に限らず、同社の業績は上向きのようだ。09年10月29日には、2010年3月期(09年4月1日〜10年3月31日)の業績予想を引き上げている。売上高は400億円から410億円に2.5%引き上げる一方、営業利益は21億円から31億円に、実に47.6%も上方修正している。

■機材は1機種だけ、人件費も半分程度

 この主な理由が、効率的な航空機の運用だ。同社では、これまでボーイング767-300型機とボーイング737-800型機の2機種を使用してきたが、09年秋には767-300型機がすべて退役。09年10月からは、737-800型機のみ12機を使用している。737-800型機は燃費の面で優れている上、「1機種しか使用していない」ということは、整備、訓練コストの圧縮にもつながっている。さらに、同型機は177人乗りで、比較的小型だ。そのため、どの路線でも一定の搭乗率を期待できる、という面もある。JALが燃費の悪いボーイング747-400型やMD-90型機を多数抱え、「高コスト体質の元凶」と指摘されているのとは対照的だ。

 また、人件費の面でも、スカイマークは有利なようだ。09年6月の有価証券報告書を見ると、日本航空インターナショナルの場合、地上職員(平均年齢44.3歳)の平均年収が676万4000円、パイロット(同43.7歳)が1834万4000円、客室乗務員(同36.1歳)が588万7000円。これに対して、スカイマークは、地上職員(平均年齢31.33歳)の平均年収が372万円、パイロット(同37.4歳)が638万円、客室乗務員(同27.26歳)が273万4000円。倍近い差があることが分かる。労組についてもJALは多数の労組が経営の「足かせ」になっているのは有名な一方、スカイマークの資料には「一部の職種で結成されておりましたが、現在はその存在の確認がとれません」とある。人事面で身軽な分、高収益体質に繋がっている面もありそうだ。

 10年10月から羽田空港D滑走路の運用が始まるのを受け、国土交通省は、スカイマーク以外にも、スターフライヤー(北九州市)、北海道国際航空(エア・ドゥ、札幌市)、スカイネットアジア航空(宮崎市)といった新興航空会社各社にも新たに発着枠を割り当てている。各社は路線拡大に積極的で、競争が激化する可能性もありそうだ。


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「魚秀」が所得隠し1.2億円 ウナギ産地偽装の工作費(産経新聞)

 中国産ウナギの産地偽装事件で当時の社長らが有罪判決を受けた水産物輸入会社「魚秀」(大阪市中央区)が大阪国税局の税務調査を受け、平成21年3月期までの2年間で、所得1億2千万円の申告漏れを指摘されていたことが分かった。ほぼ全額が所得隠しと認定された。偽装工作に支出した謝礼や報酬が対象で、重加算税を含め数千万円を追徴課税されたもようだ。

 関係者によると、魚秀は中国産ウナギを「三河一色産」と偽装するための謝礼や報酬の名目で、魚秀と水産物卸売会社「神港魚類」(神戸市)の取引仲介に協力した東京の商社2社に約4千万円、偽装ウナギを買い取った神港魚類の担当課長に1千万円、箱の詰め替え作業を担当した高松市の水産加工会社元専務に1億円をそれぞれ渡していた。

 国税局は、商社2社と担当課長に渡した計5千万円は、全額が不正行為に関係する費用で損金算入できないと指摘。元専務に渡した1億円についても、詰め替え作業の人件費など一部を除き同様に損金算入を認めず、所得隠しと判断した。

 魚秀は「税務調査を受けたのは事実。国税当局の指摘に従って修正申告した」としている。

 一連の事件では、魚秀の当時の社長らが兵庫、徳島両県警に逮捕され、不正競争防止法違反罪で起訴された5人に対して昨年4月、神戸地裁で有罪判決が言い渡された。

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2010年01月19日

対日協調 米は優先 共同声明 普天間を封印(産経新聞)

 【ワシントン=佐々木類】改定日米安全保障条約の署名から50年にあたる19日に、日米両政府が発表する共同声明は、過去50年の日米同盟がアジア・太平洋地域で果たした役割を評価しつつ、21世紀も引き続き、両国が同盟を基礎として地域の安定と発展に寄与していく姿勢を明確に示す内容だ。

 鳩山政権は、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設問題で、代替施設をキャンプ・シュワブ沿岸部(同県名護市)に建設するとした現行計画を見直す方針を示してきた。このため共同声明をめぐっては、昨年暮れ以降、日米の外務・防衛当局による事務レベル協議が進まず、発表自体が危ぶまれていた。

 にもかかわらず、日米が共同声明の発表にかろうじてこぎつけたのは「普天間問題は重要だが、日米関係は一つの問題で阻害されてはならない。日米同盟は米国のアジア関与の基礎で安全保障に不可欠な支柱」(クリントン国務長官)と米政府が判断し、日本との協調優先に大きく舵を切ったためだ。

 日本政府は結局、日米協調を優先させ普天間問題を“封印”した米政府に助け舟を出された格好だ。共同声明も普天間問題にはあえて触れず、米政府は大所高所から日米同盟の意義を世界に発信する機会とした。

 米国は、新たに3万人の増派を発表したアフガニスタンのほか、ハイチ大地震や昨年末のデルタ航空機爆破テロ未遂事件、台湾への武器売却をめぐる中国への対応などに追われ、「日本の基地問題にだけかかわっていられない」(日米関係筋)のが実情だ。

 米国のアジア外交は日本やオーストラリア、ニュージーランドなど自由と民主主義という共通の価値観をもつ国との友好関係が基本。こうした同盟国との関係を基盤に、東南アジアに拠点を広げアジア・太平洋で影響力を強める中国と向き合う戦略を描いている。

 そのためにも50年を機に、日米は強固な同盟国として共通のメッセージを全世界に発信する必要がある。だが、鳩山政権の普天間問題への取り組み次第では、共同声明が紙切れ同然になる可能性すらある。

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